はじめてのスイス旅行を振り返って~鉄道(Railway)

スイスMyLove

優秀なスイス鉄道

2016年5月19日から29日まで(成田帰国は30日)のスイス旅行から帰国してもうかなり時間が経過した。25回にわたった旅行記ブログもやっと書き上げてホッと一息ついたところである。

スイスアルプスを間近に見るハイキングが主目的の旅であったが、時期的に少し早かったようで目的としたハイキングコースは多くがクローズとなり、他のコースに急遽変更せざるを得なかった。一方日本では考えられない3000m級の山頂で一流ホテル並みのサービスを受け、名峰のご来光で光り輝く姿を拝めるなど、十分その目的を達成した部分も多かった。

出発まではパスポートが切れて10数年、海外旅行とは無縁な生活から一転してのスイスひとりぼっちハイキング旅行には不安が大きくガイドブックを読み漁って準備を十分整えてから出発した積りであった。

帰国して振り返って考えるとそれなりの反省点も多く、またスイスから受けた全体的な印象も広範囲にわたっている。今静かにスイス旅行を振り返っての印象をテーマ別にこれから書いていこうと思う。

日本だけが鉄道王国じゃない

日本は世界一の鉄道王国だと思っていた。ところが新幹線のような高速鉄道は見かけなかったものの、山岳地帯が多い狭い国土に張り巡らされた鉄道網の技術水準と、保守水準の高さ、多雪地帯でも通常運行を続ける鉄道マンのプロ意識の凄さを肌で感じて帰って来た。

考えてみれば世界文化遺産にベルニナ鉄道が指定されていることからそれは世界的に認知されている事実である。断崖絶壁が続く山中に鉄道を開き、加えてその自然との調和を図って実現したベルニナ鉄道が高評価を受け多くの観光客を世界中から集めていることは、日本ではあまり報道されていない。実際自分がそうであった。

日本の場合大都会こそ電化されているのが当然だが、ちょっとローカル線に入ると非電化区間であることは当たり前である。従って山岳地帯(定義が難しい)における電化率は日本で50%もいかないのではないかというのが実感である。

ところが今回のスイス旅行で3000mの鉄道駅にいくつも行ってみたが全部電化されていた。こんなことは日本ではありえない。



都市間と都市内では役割が明確に分離

 またスイス鉄道では都市間輸送と都市内輸送についてはその役割がはっきりと区分されている。

都市間輸送においてはスイス国鉄(SBB)を中心に地方鉄道がいくつも群雄割拠しつつ相互に連携したダイヤを組んで利用客には優しい運行を実現している。また利用客には座ってもらうことが当たり前となっているようで、どの列車に乗っても席に座れなかったことはなかった。ただ一つの例外はチューリッヒ空港からチューリッヒ中央駅に向かう時のことで、デッキに立っている人が大勢いた。

一方都市内輸送ではトラムという日本での路面電車に相当するものが主流である。日本と違うのは2両以上が連結されているのがほとんどで、ここでも狭いスペースに乗客を押し込めて走ることを何とも思っていない日本とは大違いである。乗客を立たせないということがスイス鉄道における一つの運用指針になっているようで、想定外に多数の乗客があった場合には機動的に増発するようで、そんな体験記をどこかで読んだ覚えがある。

一方トラムのような都市内輸送機関では立ったままの乗客がいるのは珍しくないようだった。日本でも東京・大阪を除けば地方都市においてはスイスの鉄道事情と大差無いように思える。ということは東京・大阪の異常な混雑ぶりはやはり比較対象から除外して考えた方が良いのかもしれない。

スイス鉄道には改札が無い

 他に鉄道における日本との大きな違いは改札が無いことだ。

ホームの車両乗降口まで切符の有無に関係なく誰でも行き来が出来る。だから駅構内には日本で最近話題のエキナカと呼ばれる商業施設がない。というか、そもそもエキナカとかエキソトという概念が無いのである。

従って乗客も切符を持たない人も駅構内の商業施設を自由に周遊出来る。これは意外と便利だと感じた。

こんなことが可能になるには車内検札により無賃乗車にはかなり高額な罰金が科せられることで大部分はルールを守る成熟社会だからこそ実現できる。しかし東京都内の混雑した鉄道を考えると車内検札を恒常的に実施するのは現実には無理だろうし、やはり東京・大阪都市圏輸送は別に考えるのが妥当だろう。しかし地方都市においては改札を省略してエキナカ・エキソトの区別をなくし、商業施設を地域住民に広く開放した駅構内をつくるのも検討すべきだろう。

<2016年8月17日追記>
登山鉄道のゴルナーグラート鉄道には改札機がありました。ICカードでホームに入ります。改札機の写真もアップしてます。

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