旅行日(現地時間)
2019年7月20日(土)
惜別チェルビニア
6泊7日と思わぬ長居をしてすっかり馴染んでしまったチェルビニアを出発する朝になった。
精算を済ませ仲良くなったフロントの若い男性とその母親と名残惜しみながらバスターミナルに向かった。
かなり早く着いたので木造の待合室に入り数人しかいなくて寂しい待合室から出たり入ったりして時間をつぶしていると遠くからカウベルの音が聞こえる。
その音が徐々に近づき大きくなってくると牛の数が想像をはるかに超えていることに気が付き、慌てて動画撮影するためバスターミナルから出て道路上でiPhoneを構えた。ところが慌てていたため2秒で動画撮影が終わってしまった。それがこの動画。
チェルビニア 牛の大行列
シャティヨン乗換でアオスタへ
発券機不調で嫌な予感
出発時間になっても来ないバスをイライラしながら待ち、数十分遅れてやってきたバスに乗り運転手に直接現金で支払った。受け取ったレシート状の紙きれには支払った現金と同じ数字が印字されているのを確認。
バス停に止まる度数人が降車・乗車を繰り返すのだが、少し行ったところから発券機の調子が悪いのか電話でどこかと連絡している様子。発券機を何度もいじっている。その様子を見てシャティヨン乗換が上手くいかなかったら思わぬ時間ロスになるとハラハラし始めた。
時刻表通りに定時運行しようという意欲は運転手だけでなく会社全体に感じられない。
シャティヨン乗継
シャティヨンはミラノ・トリノ他多くの路線との乗継駅であるためか、1つの路線が遅延しても一切乗客のために発車時刻を遅らせて乗継客の便宜を図るなどといった努力は全く行わない自然体である。また客もそれを当然と受け止めている。
結局アオスタ到着は昼過ぎ
予定より遅れてアオスタのバスターミナルに着いた時には正午を過ぎていた。
これから荷物をホテルに預けてハイキングに出かけるにはかなり苦しい。
ホテルから妙なメールが届いていた
実はチェルビニア出発前にメールでチェックイン時間を厳密に指定してきていた。それも17時に。
Booking.comのサイトに表示されていたチェックインは下記のように14時半から19時。それを一方的に変更してきた。
ホテル予約確認書
これに拘束されると今日の行動予定が大幅に制約を受ける。
それでもまだチェックインは出来なくても荷物を預けてからハイキングに出るという希望は捨てなかった。そこでとにかくホテルを探し当てることにして観光案内所で聞くとマップに大きな円を描いて探せという。観光案内所で把握していないホテルなのかと訝しかったがとにかく地図の場所に移動した。
どう探しても見つからない
観光案内所で教えてもらった一帯を何度繰り返し往復してもそれらしいホテルは無い。数少ない店に入って店主にも聞いてみたがそれは無責任な嘘情報だった。
途方に暮れていると現地の通行人が住居表示から一緒に探してくれた。そうしてやっと探し当てたら表示も何もないB&Bであった。集合住宅の入り口インタホンでその親切な人が内部と連絡を取ってくれ時間までは開けられないとのつれない返事に苦笑いしながら外で待つしかないと申し訳なさそうに教えてくれた。
外部には何の表示も無く付近の住人もその存在を全く知らないのは闇営業の民泊ではないかと疑念を持った。インタホンの小さな文字を見て奇跡的に発見したのは自分である。旅行者(特に外国の)がここを見つけるのはまず無理だと思われる。
キャンセルを決断
やっと探し当てた旅行者を顔も見せずインタホンの応答だけで追い返すという対応に腹が立ったが、しばらく近くのベンチで出てくるかもしれないと微かな希望を抱き待ちながら遅い昼食をとった。
微かな希望も断たれついに堪忍袋の緒が切れた。再びインタホンに戻り大声でキャンセルと叫び通告した。直前予約だったため現金決済となっていたのがせめてもの救いだ。
観光案内所で聞いたホテルが最悪
キャンセルしたので今夜の宿を探す必要に迫られた。頼るのは観光案内所だ。
通いなれた観光案内所だが対応がちょっと変だった。ドミトリーとかでも良いかと聞いてくる。いやホテルにしてくれというと紙切れにホテル名だけ書いて渡してくれた。予約書は無いのかと聞いてもつれない返事。
探し当てたホテルはメインストリートから狭い路地を入った場所にある一階が怪しげな飲み屋風でその上にホテルがあるらしい。気が進まないもののアオスタではもうここしか無い。前金というので支払いWiFi設定を教えてもらった。ところがこのWiFiが繋がらない。主人はなだかんだ言ってるが埒が明かない。
元々気が進まなかったこともありキャンセルすることにした。すると母親らしい婆さんが出てきて大声で罵り金は投げ返し唾を吐くという大立ち回り。イタリアからついシシリアのマフィアを思い出す場面だった。今から思い返すとあれは連れ込み宿で観光案内所も正規の手続きでは紹介出来ない代物だったのだろう。
アオスタ泊を諦めクールマイヨールへ
午後も遅い4時頃だったがついに万策尽きてアオスタ泊は諦めることにした。土曜日ということも禍したかもしれない。
傷心のままバスセンターに戻りクールマイヨール行きのバスに乗った。
クールマイヨールのバス停に着くとすぐ前にある観光案内所に飛び込み今夜のホテル手配を頼んだ。本当なら2泊としたかったがアオスタで痛い目に遭ってるので1泊で様子を見て良かったら連泊することにした。
GPSログーアオスタからクールマイヨール
ヤマレコマップ
OpenTopoMapはやはりハイキング目的で見るのに向いてる。
クールマイヨールは早々に切り上げ1日早くシャモニー入り
ロケーションは可もなく不可もなく10分ほどバスセンターから歩く距離だったが、WiFiの調子が悪く部屋の中では繋がらない。フロントに何回も実情を説明したがそちらのマシンが悪いと言わんばかり。
何回か押し問答を繰り返しても埒が明かないのでフロント付近まで出かけてネットを使わねばならなかった。
こんなところに 長居は無用と明朝になるのを待ってオサラバすることにした。予定より1日早いがシャモニーに入った方が快適であるし最後のハイキングの予定も立てられる。
コメント