2019年モンブランロングトレイル挑戦総括(Afterword)

2019TMB
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目的

2019年7月の旅を終えて全体を振り返り反省点と今後の決意表明をとりまとめたい。

7月の旅のブログ記事をやっと12月になり書き上げるという鮮度の落ちた文章になったことも反省点の一つだが、冷房を使わない身にとって今年の夏はとてもまとまった文章を書くのは無理な気候であった。特に南向きで遮るものが無い部屋はサンルームのようなものでぐったりして過ごしていた。

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反省点

滑落事故

今回の旅の目的はTMBコースの山小屋を連続して泊まり歩くことであった。そのための準備は清水氏の著書をバイブルとしてシャモニー観光案内所のHPを中心としたネット情報も駆使しながら進めていた。

出発前に山小屋の予約も3カ所を除きとっていた。

反省ポイント1

<GPSによる現在位置確認を怠り他人の後を歩くことを選択した>
Geographicaという強力なアプリを使わず、貧弱な会話能力により目的地が同じと確認しただけで現地の人を盲従した。結果目的地は同じでもその経路は予定していたのと全く別のルートを歩くことになった。

帰国後確認したガイドブック情報によると迷い込んだルートは7月上旬までの残雪期は危険であると明記してあるものが複数あった。

本来TMBコースは一般登山者向けが殆どで、極めて一部に危険個所があってその場合には迂回ルートも設けられている。

反省ポイント2

<安全確保のための用具利用を軽視した>
滑落事故時にはトレッキングポールとアイゼンを利用していなかった。

トレッキングポールについては未使用のものをジュネーブ空港到着時のドタバタですり替え持ち去られて失ったものである。

またシャモニー山岳高山事務所で山小屋Lac Blancの予約を取ってもらう時に、担当者には用具についてトレッキングポールとアイゼンを揃えるよう強く要請されていた。今から考えると残雪状況の情報を掴んでいてそのための安全装備をチェックしていたと思われる。

反省ポイント3

<勝手に後ろを歩かせてもらった現地の女性に十分な謝罪と感謝を表明しなかった>
正直に言えばトラブルの渦中にいた時には自分の責任を棚に上げ、女性を責める気持ちも多少あった。

そのため自分のコースを変更してフレジュールまで一緒に降りてくれた女性に対して、最後に別れる時に簡単な挨拶しか交わさなかったことが今になって悔やまれる。今となっては申し訳ない気持ちでいっぱいである。

ホテル予約

反省ポイント1

<予約サイトでホテルとB&Bを混同した>
クールマイヨール
アオスタ2回
の3回にわたりBooking.comを使った予約で特にホテル限定にチェックを入れてなかったことから結果的にホテルと思い込んでB&Bを予約してしまった。

このうちクールマイヨールと最初のアオスタのB&Bについてはホテルと思い込んで同じサービスレベルを期待したことによる期待ギャップによるもので、検索時にホテルかB&Bか明確に見分ければ発生しない問題である。

しかし2回目のアオスタB&BはBooking.comが本来チェックすべき問題をはらんでいる。Beaucoeurの「ホテル予約確認書」に明記されているチェックインタイムは14:30~19:00となっている。

にも拘らず、前日にメールでいきなり一方的に「18時から19時まで」と時間指定してきた。この事実を一体Booking.comは把握しているのか?

チェックイン時刻前に荷物を預けてからハイキングコースに出かける構想を抱いていたのでこの一方的かつ高圧的な時間限定は旅の自由度を著しく損なわせるもので受け入れ難いものである。

しかもこのBeaucoeurは外見的な表示が全く無く、集合住宅1階のインタホンの小さな文字(老眼で識別するのは非常に困難)で表示されているのみであった。現地人の協力が無ければここを発見するのは絶対に無理。今でも違法な無届民泊ではないかと疑っている。

こんな宿の評価が著しく高いのは不自然である。これは作為的に操作されたものに間違いない。Booking.comの善処を期待したい。

反省ポイント2

<ホテルによってフリーWiFiのレベルに差がある>
予約時に重視するポイントは人により異なるだろうが、自分の場合はフリーWiFiかどうかというのは重要である。

ところが「フリーWiFi可」と表示されたものでもその内容には大きな差があることを痛感させられた。
1.共用部分に出なければ繋がらない
2.電波が微弱で接続が途切れやすい
3.速度が遅くイライラさせられる

一般的に言えばB&Bの場合は特に要注意である。個人住宅の延長としての成り立ちからも頷けるが自室内で快適なWiFiを提供してくれたB&Bは今回の旅で一軒も無かった。これはB&Bに限ったことではなくホテルでも経験したことである。自室内でネットに繋がらないのは非常に苦痛を伴う。

反省ポイント3

<余裕のある日程での予約>
今回の旅でホテル予約関係の失敗は全部、滑落事故に起因する大幅な計画変更により惹起したものである。

従って出国前に余裕をもって予約したホテルの中で唯一クールマイヨールがホテルではなくB&Bであったことを除けば概ね大きな問題は無かった。

今後の自分の備忘録を兼ねホテル予約時のチェックポイントを列記しておく。
ホテル予約時のチェックポイント
1.金額だけで評価しない
2.B&Bかどうか必ずチェックする
3.フリーWiFi可だけで信用しない
4.土地勘のない場所では難しいがロケーション評価重視
5.電気ポット、出来れば電子レンジ等があるか
6.基本は個室優先だが例外的にドミトリーも選択可

写真撮影

今回はiPhoneによる通常の写真、パノラマ写真、動画と3種類の画像を記事の中で使った。

日常生活の中では回線契約していないため全く持ち歩かず、当然写真撮影などすることも全く無い。そのため旅行に出た時のみブログ掲載用に写真撮影をしており、不慣れによるスキル不足に気が付いたものである。

反省ポイント1

iPhoneを手に持つ時は通常縦長のため、写真撮影時もつい縦長のものが多くなった。しかしブログに掲載する場合横長の方がおさまりが良いことに気が付いた。もちろん縦長の方が向いているアングルもあるが。

そこで今後ブログ掲載用の写真は横長を基本とし、対象風景が縦長に向いている場合のみ縦長とするよう使い分けていく。

反省ポイント2

iPhoneを縦長に持ったまま動画撮影すると動画画面のうち左右に空白部分が発生する。これは非常にもったいない。

従って今後動画撮影時にはiPhoneを横長に持つことにする。

反省ポイント3

パノラマ写真はプラグインとバージョンアップしたWordPressの相性が悪く、ブログ掲載時には横幅で抑えられた小さな迫力に欠ける写真になってしまった。

今後プラグインとの相性が元に戻ったことがわかるまでは、パノラマ写真撮影を中止し動画で代用する。

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今後の方向性

ツール・ド・モンブラン

今回の滑落事故発生により止む無くツール・ド・モンブラン挑戦を諦めた。これは痛恨の極みである。

今回の事故を真摯に受け止め、出来るだけ早期にリベンジを果たすべく計画を進めたい。その場合には二度と同じ事故を起こさないための準備が何より大切になる。一方で年々衰える体力との戦いにもなってくる。

ツール・ド・モンブラン以外の計画

夏は当然ツール・ド・モンブランのリベンジが最優先になってくるが、冬季のヨーロッパアルプスとその周辺にも魅力的な旅のコースに満ち溢れている。

その中で今後実現したいと考えている旅について列挙してみる。今はまだ夢の段階だがどの計画から実現に向かうかは未定。

クリスマスマーケット

11月下旬から約一か月間ヨーロッパ各地では一年で最も賑やかといわれるクリスマスマーケットが開かれている。旅行者の人気投票結果も毎年公表されているが、常に上位を占めているハプスブルグ家ゆかりの3都市ウィーン・プラハ・ブダペストに行ってみたい。

約一か月間昼は観光、夜はクリスマスマーケットという贅沢な一石二鳥の計画である。

この計画は調査がかなり進んだところで12月に重要な予定が入ってしまい断念せざるを得なかった。

ウィーンの舞踏会

クリスマスマーケットを断念してから浮上した計画である。実は2016年初スイス旅行後じっくりと温めていた。

ウィーンでは12月から2月にかけて華やかな舞踏会シーズンになることは一部のマニア間ではよく知られている。特に2月に開催されるオパーンバル(ウィーンオペラ座の舞踏会)が最も有名で今でも貴族社会の社交界デビュー行事として残っている。今では貴族以外にも開かれ旅行者でもダンス教室の推薦状があれば参加可能という。

単独での参加の場合にはダンス教室がパートナーを用意してくれるらしい。まず最初は見学することから経験したい。

真冬のスイスアルプスハイキング

スイスでは真冬でもハイキングを楽しむ人が多く圧雪され整備されたコースを家族連れで歩いてるという。

日本で同じように楽しめるコースは無いだろうかと探したが、やはり歴史の差は大きく日本で安全に整備された雪道ハイキングコースは皆無であるという結論に至った。そうすると行ってみたいという気持ちが高まる。

今のところ実現に一番近いのがこの計画である。

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