はじめに
安倍首相退陣をスイスではどのように報道されたのだろうか?
興味深いこのテーマの記事を見つけたので紹介する。
詳細は下記リンクから読むことをお勧めする。原文記事リンクをたどることも可能だ。
日本の報道からでは読み取れないスイスから見た日本はどうかという興味深い内容だ。
記事概要抜粋
ドイツ語圏のスイス公共放送(SRF)
「国内政治はほんのわずかの好転、外交関係は悪化」と厳しい評価を下した
首相肝いりの経済政策「アベノミクス」の効果について「日銀の金融緩和で確かに株価は上昇し、一部の集団に利益をもたらした。だが国民の多くはそれを実感していない」と評価。
新型コロナウイルス危機以降、政権への支持率が下がり続けていることにも触れ、安倍首相主導で全戸配布した布製マスク「アベノマスク」は「非常に小さく、初期には欠陥品もあった」。さらに観光需要の喚起策「GoToトラベル」も「感染者数が大幅に増加しているにもかかわらず施策に固執し、批判を浴びた」と論じた。
外交面では、近隣諸国との関係が安倍政権下で悪化し、一因に首相の歴史認識があると分析。
ドイツ語圏の保守系リベラル紙NZZ
「成功は多いが勢いは衰退」
アベノミクスにより「在職中の株価は3倍になり、経済は弱いながらも成長した」と一定の功績を認めた。
「インフレも高い経済成長も起こらず、日本は再び危機に入った」。度重なるスキャンダルも安倍氏の人気低迷につながったと述べた。
コロナ危機によって「安倍首相は自身の政治的資本とリーダーシップを使い果たした。政府は強力なパンデミック対策を講じられず、支援も迅速ではなかった。政権支持率は40%を下回り、徐々に危機的なゾーンに突入している」
フランス語圏のオンラインマガジン、ハイジニュース
「日本の安倍晋三首相は何に苦しんでいるのか」という見出しの記事で辞任の理由を解説。
「コロナ禍での彼の政府運営は厳しい批判を受け、人気が低迷した」
左派リベラル紙、24時間新聞に掲載されたスイス通信社Keystone-ATSの分析記事
「安倍首相の人気はコロナ危機後低迷した」と評価。
アベノミクスは「大規模な構造改革に欠けており、部分的な成功はコロナ危機で大半が泡と消えた」と指摘した。
これだけの長期政権が実現したのは「自民党内の強力なライバル不在に加え、野党が弱く、度重なる首相のスキャンダルを攻撃材料にできなかった」と分析した。
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